こんにちは。
金川顕教です^^
例えばあなたがこんな質問を受けたとしましょう。
あなたはどちらの選択を選ぶでしょうか?
A.金川顕教から10000円確実にもらえる
B.金川顕教から50%の確率で20000円もらえるが、50%の確率で1円ももらえない
おそらくほとんどの人が例外なくAを選ぶと思います。
イチかバチかで1円ももらえないよりは、
確実に10000円手に入るほうがいいと考えるのです。
ところが、この質問を下記のような内容に置き換えてみるとどうでしょうか?
A.絶対に10000円支払わなければいけない
B.50%の確率で20000円支払うことになるが、50%の確率で1円も支払わなくて済む
Aなら確実に10000円で済むので、ある意味こちらを選ぶほうが堅実かもしれません。
逆にBは2分の1の確率で倍の金額を支払う可能性もあり、
ギャンブル性の強い賭けになってしまいます。
ですが、ほとんどの人がギャンブル性の高いBを選択します。
これを心理学の用語で「プロスペクト理論」といいます。
プロスペクト理論とは、
人間は利益を得る場面ではリスク回避を優先し、
反対に損失を被る場面では損失を可能な限り回避しようとする傾向がある
という心理学理論です。
先ほどの例を見ると、
どちらの質問も金銭的価値は同じですよね。
数学的に言うと、
前者は期待値+10000円
後者は期待値-10000円
ですから、どちらを選んでも同じと言えば同じなんですよね。
しかし人間というのはいつも合理的な判断をするわけではありません。
マイナスの状況に置かれた場合、その状況を大きなリスクを取ってでも
回避しようとする力が働いているのです。
プロスペクト理論はマーケティングにも応用することができます。
例えばあなたの会社の営業成績を他社のものと比較して説明するとします。
A.当社は満足度80%の企業です。
B.○○社の対応に満足していない人が20%もいます。
まったく同じことを言っているのに、
相手にとっては明らかにAのほうが好意的ですよね。
自社の説明をする時はいい部分を前面に出し、
逆に他社の説明をする時には悪い部分を出す。
こうすることで、自社の信頼を勝ち取り
成約を上げていくがプロスペクト理論を応用した
マーケティングになります。
人間は、何か得をするよりも
損失から逃れようとする行動力のほうが大きい、
ということを頭に入れておいてください。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
あなたにとっての学びになれば嬉しいです。
金川顕教
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